2013年2月15日
このたびバンコック三田会会長を拝命賜りました80年法学部卒の小茂鳥 恵です。
私は1957年に生まれましたが、この翌年、慶應義塾は創立100周年を迎えたそうです。
歴史、伝統もさることながら、私にとって慶應義塾という存在は大変、重くもあり、また大切な存在であります。
もう一つ、私の人生にとって大切かつ重いのが、2006年に駐在として赴任した、このタイ王国という存在です。
「慶應義塾」と「タイ王国」、この二つの大切な存在が融合した組織が「バンコック三田会」であります。
私にとってこのバンコック三田会の会長は、極めて特別な存在であり、この会長職を拝命いただいた事は、大変、名誉であり、また責任の重大さをひしひしと感じております。
ところで、塾員の皆様は、「社中協力」という言葉を耳にされたことがお有りと思います。
明治12年1月25日、慶応義塾新年発会の席で福澤先生がこのように述べられたと聞いております。
「慶応義塾が今日まで至りし由縁は、社中の協力によるものである。恰も骨肉の兄弟の如く、或いは労力を以って助け、或いは金銭で以って助け、或いは時間を以って助け命令するものなくして挙動を一つにし、一種特別の気風あればこそである(一部略)。」
私が思いますに、このような理想を掲げる学校や組織は多くあるものの、これを実践しているものは稀であり、正にこの社中協力が慶応義塾の伝統であり誇りであると感じます。
このバンコック三田会の発足は私が生まれる4年前の1953年4月と伺っております。
本年4月で創立60周年を迎える歴史のある会であります。
このように歴史が刻まれ、今に至っているのは毎月の三田サロンやゴルフ会、年末のクリスマス会等、周到な事前準備を重ね、当日は万全な体制で行事を取り仕切る幹事の貢献によります。
三田サロンやゴルフ会などのイベントは幹事達の努力が目に見える貢献ですが、忘れてならないのが、組織を着実に運営するため、会員の連絡先を管理する名簿幹事やホームペイジの管理、或いは組織の血液ともいえる会費を無骨ともいえるほど着実に徴収して下さっている幹事達であります。
正に福澤先生の言われる社中の協力を、現代にあってこのバンコックの地で実践しているのがこのバンコック三田会であるといえましょう。
この社中協力を極々自然体で運営できる組織体制を作り上げていただいた前任の島田会長、元会長の小野先輩には心より感謝申し上げます。
この度、島田会長ご自身を含め数人の幹事、副幹事が入れ替わることとなりましたが、60年の伝統を絶やすことなく、日本人会員、タイ人会員を問わずより活発な塾員相互の交流のため、新幹事、新副幹事一同、気持ちを新たに社中の協力に取り組んでまいります。
最後に会員の皆様にも社中の協力をお願いして挨拶とさせていただきます。